大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 昭和49年(行コ)1号 判決

東京都目黒区洗足二丁目八番一三号

控訴人

大口サク

同都同区中目黒五丁目二七番一六号

被控訴人

目黒税務署長

小林猛

右指定代理人

玉田勝也

田井幸男

大楽庄

小沢邦重

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

事実並びに理由

控訴人は、その陳述したものとみなされた控訴状によれば「原判決を取消す。控訴人の昭和三八年分の所得税について、被控訴人が昭和四〇年八月九日付で為した更正処分及び過少申告加算税賦課決定処分を取消す。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴人は、主文一項同旨の判決を求めた。

当事者双方の主張及び立証の関係並びにこれに対する当裁判所の判断は、原判決の事実摘示及び理由説示と同一であるから、これを引用する。

要するに本件については、東京都より控訴人に支払われた立退補償金のうち、営業補償に属するものは事業所得の収入金額に該り、また工作物等補償に属するものは譲渡所得の収入金額に該るものと解するのが相当であるから、これを前提とした被控訴人の本件各処分は適法であり、控訴人の請求は失当といわざるを得ない。

従ってこれと同旨の原判決は正当であり、本件控訴は理由がないのでこれを棄却すべく、民事訴訟法九五条、八九条を適用して主文のとおり判決する。

(裁判長判事 古山宏 判事 西岡悌次 判事 小谷卓男)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例